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ほら、と湯船を見渡す先輩の視線を追いかけると、俺の着ているボレロの赤い毛が広がっていた。
「これは……すくえばいいけど……」
「すくっても全部は取れないよ。今日は大浴場閉めよう」
「そんなの、駄目」
各部屋にはシャワー室が付いてるけど、こんなに寒い日にシャワーだけでは風邪を引いてしまう。それに、仮装もしているからドウランを塗っている生徒もたくさんいた。
それなのに、部屋でシャワーはあまりにも可愛そうだ。
「じゃあ、響は、このまま我慢できる?」
「……ああっ……あんぁ……駄目っ」
さっきよりも強く腰を動かされて、抵抗に暴れてお湯が跳ね上がる。
「響、どうする?」
先輩の息がさっきよりも上がっている。顎に噛み付くようにして口付けをして、俺の腰を掴むと下から突き上げた。
余計に跳ね上がる湯と、甘い嬌声が浴場に響く。
「響、声……」
「ああっあ……す、するから」
先輩が突き上げたり、刺激を与えたりするから声は上がるのに、それを抑える様に言われても、止められるはずは無い。
普段とは違う隔たりの無い刺激に、中がうねって絡みつくのが分かる。
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