Run💖Run るんるんらんらんつかまえて✨

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Run💖Run るんるんらんらんつかまえて✨

ある所に二人の若い恋人がいた。 今日も今日とて 「あはは走子さ~ん待ってよう💖」 「うふふ速太郎さ~ん、 捕まえてごらんなさ~い💖」 二人は周囲が砂を吐くほどの ラブラブカップルだった。 だが、そんな仲睦まじい二人にも 悩みがあった。 それは、二人とも足が速かったのだ。 例え恋仲といえど、走り始めたら止まらない。 そして二人は大の負けず嫌いときた。 走子はマラソン選手。 速太郎は百メートル走者。 この追いかけっこは長く時間がかかればかかる程 短距離走者の速太郎には不利。 二人の愛の追いかけっこは 愛する走子を抱きしめるには 速太郎は、そろそろラストスパートを かけねばならない。 速太郎は愛する走子をさりげなく 円形の遺跡に沿った道へと誘導した。 そして走子がその道に入ると くるりと向きを変え、 円形の遺跡の反対側の道にテープを張った。 テープから百メートル後ろで待機し、 スタートダッシュのポーズをとり、 走子がくるのを待った。 やがて走子が円形の遺跡沿いの道を 走ってくるのが見えた。 走子はテープを見つけると 顔つきをを変えて速度を上げた。 そして、テープから百メートルの位置に 走子が来た時、 速太郎は猛然とテープに向って走り出した。 俊足のスプリンターの如く。 そして速太郎はわずかの差でテープを切り 走子を抱きしめた。 「走子さん、捕まえた💖」 「もう、速太郎さんったら 頭がいいんだから💖」 ・・・・・・・・・・ ピーポーピーポー 救急車のサイレンが聴こえる。 救急隊員が 「病院ですか! こちら歩道を走っていた 二人の男女がぶつかり合って ケガをしたようなんですがっ」 叫んだ 「速太郎さん💖 今度は負けないわよ」 「走子さん💖」 了
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