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「あら……新しい選ばれし悩める子羊さんね!
あなたは、123,485,687,256,087番目の方ね! この取扱説明書をお読みになっているということは、あなたも、やり直したい三分間があるのね?」
真っ暗な暗闇の中から、そんな可愛い声が聞こえてきた。どこから声がするんだろう。ここは、どこなんだ。そもそも、子羊と言われても違うんだが……。
「うふふっ……驚かなくても大丈夫よ! 選ばれし子羊さん」
可愛い声の主には、戸惑っていることやら全てお見通しのようだ。それにしても、子羊とは……。
「あ、失礼! 自己紹介が遅れました! 私の名前は、コータスよ。このアナザーワールドコースターの案内人よ」
どうやら、少女のような声の持ち主が、このアナザーワールドコースターの説明をしてくれるらしい。
しかし、ここはどこなんだろう。確か、アナザーワールドコースターに乗りたいと思って、乗るには、取扱説明書なるものが必読と聞き、重たい取扱説明書を開いたところまでは覚えているのだが……。
「ちょっと、考え事なんてしてないで! 今、どうやって、ここにきたのかなんて、関係ないの! 私の話によく耳を傾けて!」
コータスさんには、考えてる事が、全てお見通しらしい…。とりあえず、まずは、真面目に話を聞いた方が良さそうだ。
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