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ラクそうだからという理由で、ボクは就職先を警備業にした。担任の先生にそのことを相談したら、「お前、バカじゃない?そんなかんじで進路を決めていいの!」と言われた。ボクは、取り敢えず社会に出られるなら、何でもいいと思った。ボクのことより関心はリカだ。リカと友達が話しているのを、聞き耳を立てていると、リカは美容師の専門学校に行くらしい。ボクはリカがどんな社会人になるのか楽しみだ。
就職して2年が過ぎた。ボクはある商業施設に勤務している。服屋、本屋、靴屋などいろいろな買い物をする場所が入っている。ボクはそこで働いていて、不審者がいないかなど。施設の治安を守っている。そして書面に書かれてある場所を安全が保たれているか、どうかチェックしていく。あとは、ホームレスがベンチに入り浸るのを注意するくらいで、特に難しい作業はない。
仕事の休憩中のときなどSNSであるリカのFacebookが更新されていないかをまず初めにチェックしている。リカから友達承認はもらっていないが、リカは自分がしているFacebookの内容を一般公開しているので、ボクも見られるわけだ。友達承認をもらえなかったのは非常に残念だ。ボクとリカとには、かなりの心の距離があるのは確かだ。リカの画像を見るかぎり。リカの急激な変化はリカが高校卒業と同時に髪の毛を脱色して、金髪に染めたことだ。それにはボクは驚いた。Facebookの写真から専門学校時代、派手に遊んでいたことが窺える。ボクは休みの日は、テキトーに飲み屋や風俗に行ってたけど、もっぱらの関心はリカであった。リカに会いたい一心だった。リカはどこかの美容室に就職したはずだが、その詳細をFacebookで知ることはできない。
ボクはリカを探すため美容室めぐりをすることを決意する。今まで、理容室しか通ったことしかなかったし。髪の毛をカットしてもらってる最中はあまりしゃべりかけなかったが、リカの情報を聞き出すために、積極的に話しかていこうと思った。リカが働いてなら、おしゃれな店だと思った。リカは、おしゃれなところが好きだから。自分が住んでる地域は都会なので、それなりの規模のおしゃれお店はいくつかあるのだが、その中の一つに行ってみることにした。最近はネット社会なので、事前にwebサイトが一番スタイリッシュでおしゃれなところに行くことにした。そしてその店を予約した。
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