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密室で※
「侑、…可愛い。侑好きだ…。」
翔ちゃんの囁く甘い言葉と声に、僕は身体から力が抜けてしまう。翔ちゃんの匂いがするベッドは、僕をもっと興奮させて、僕は僕の首筋に顔を埋める翔ちゃんの短い刈り上げの首を撫でた。
「翔ちゃん、お願い。もっとして。僕、翔ちゃんがもっと欲しいよ。」
僕は感じたままの言葉を躊躇うことなく呟いていた。翔ちゃんは、少し怖い顔をして、僕にのしかかったまま答えた。
「俺が欲しいままに侑を貪ったら、侑だって怖くなるかもしれないぞ。せめて侑が高校生なら、俺もこんな葛藤を持たなかったのかもしれないけどな…。」
そんな翔ちゃんに僕は口を尖らせて言った。
「翔ちゃんは真面目だから、僕が高校生になったらそれはそれで、自分が大学生になってるから手を出せないって言うはずだよ。僕たちの年の差は縮まらないんだからさ。
もし僕が25歳だったら、翔ちゃんは28歳でしょ。そこに年の差なんて関係ないでしょ?違う?」
自分でも屁理屈を捏ねているのはよく分かっていたけれど、翔ちゃんにもっと手を出してもらいたくて僕も必死だった。僕だって翔ちゃんにもっとエッチなことしてあげたいのに。
あれ?僕がすれば良いのか?僕も案外受け身だったみたいだ。僕は困った顔で僕を見つめて葛藤している翔ちゃんに抱きついて耳元で囁いた。
「ね、翔ちゃんの舐めたいな…。」
分かりやすく身体を強張らせた翔ちゃんは、僕に寄せた身体の一部をさっきよりも硬く強張らせた。僕の言葉に興奮したのかな。僕は耳たぶに舌を這わせると、熱い息をふっと吐き出して手を下に伸ばした。
僕の腿に触れるその重量のあるそれは、まるで自分のモノとは違う事がハッキリしていて、僕をドキドキさせた。服越しに指先で撫でれば、翔ちゃんがため息と共に僕に顔を向けて唇を合わせてきた。
さっきよりゆっくりと味わう様に舌を絡め合えば、僕はゾクゾクとして手の中の翔ちゃんを握り締めてしまう。
「…侑、俺本気出しても良い?怖くない?」
赤らんだ顔で、でも僕を欲しがっているのが分かる翔ちゃんの真っ直ぐな眼差しで僕はますます体温が上がりそうだ。
「怖くないよ。僕、翔ちゃんになら、何されてもいいから。」
僕がのぼせた頭でそう答えると、翔ちゃんは顔を顰めて囁いた。
「まったく、侑は俺を買い被りすぎだ。俺だって、大好きな侑に止まれる自信なんて無いんだ。怖くなったら、ちゃんと言って。な?」
僕は翔ちゃんの真剣な眼差しに頷くと、翔ちゃんはふっと微笑んで僕の服を脱がし始めた。
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