令和6年5月20日

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令和6年5月20日

 こんにちは。  ようやく咳と痰が治まってきました。  あともう少しですね。  耳鼻科の薬が効いてきたようです。  それとも暖かくなってきたから?  前々回からの続きですが。  話が脱線しまくりで、何を話しているのか。  自分でも分からなくなってましたが。  ようやく、最初に戻ってきました。  読書の特徴は圧倒的な孤独感である、と。  みんなネットに慣れ切っていて、繋がってるのが普通の時代。  ラインで既読をつけないと、友達からリンチされたりする時代です。  そんなことで殴り殺すヤツは、最初から友達じゃねえよ。  と当然のことを思ったりしますが。  とにかく反応してもらうのが当たり前、の時代です。  映画も一方通行ですが、映画館はみんなで観ます。  複数人で同時共有できます。  マンガも一方通行ですが。  マンガは出発点が子供向けだったので、分かりやすさが主眼です。  メジャー誌では、読者の人気投票で漫画家の序列が決まります。  大衆的で誰でも分かる面白さは、双方向とも言えます。  アニメにも同じことが言えます。  小説だけが極北のように孤独を維持しています。  読者に迎合しません。むしろ突き放します。  レベルの低い読者は、門前払いです。  共有の度合いがかなり低いです。  純文学について語り合える人は、滅多にいません。  そして動画でも静止画でも絵でもない、活字媒体。  読者は活字をデータとして、脳内で再構築します。  この点がもっとも特徴的です。  続いてしまいそうです。 「ザ・うらたじゅん 全マンガ全一冊」 著者・うらたじゅん  第三書館  小説家も漫画家もマイナーで消えていく方がたくさんいます。また、そういう方たちがいるからこそ、文化というものは成立します。底辺があるから頂点があるのです。頂点は単独では成立しません。この本は「うらたじゅん」という女性漫画家の全作品を集めた、漫画の全集のような作品です。著者の方は2019年に、すでに亡くなられています。ガンが何度も再発したそうです。新聞の書評で知るまで、こんな漫画家さんがいると知りませんでした。超マイナーです。主に「北冬書房」が出してる「幻燈」という雑誌に作品を発表されてたらしいのですが。そんな出版社もそんな漫画雑誌も知りません。いったいどこで売ってるんだよ……。年表が載っていて、さらに夫でフリーライターの荒木ゆずるという方が、著者の人生を詳しく解説しています。マイナーなクリエイターとして生き、精一杯創作し続けた一人の芸術家の、生き様を丸ごと見せつけられた気分です。作品としては、老人ホームでボランティアをしているが、当人もボケ始めた高齢男性の日常の話が好きでした。思わず熱いものが胸にこみ上げてきます。マイナーなので、万人にオススメできる内容ではありません。高価なので買うのもアレなので。図書館で借りるのがベストかも。近所の図書館に、心の広い司書さんがいることを願うしかありません。  私が昔、働いていた職場では。  昼休みに本を読んでいると、変人扱いされました。  読書がいかに、個人的な趣味かを、物語る出来事です。  もっともそんな人間は、こっちも会話したくありませんが。  ではまた。      
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