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あーちゃんの どろだんご ぴっかぴかに なったよ。
おつきさまよりも まんまるで、てつのたま みたいに かたくて、くろくて、つるつるで、ぴっかぴかに なったよ。
そうっと もちあげて みたら、どろだんごに あーちゃんの おかおが、うつったよ。
ゆりぐみで いちばんだって みずのせんせいが いってくれた。
りんちゃんも めをまんまるにして、すごいねって いってくれた。
あーちゃん ほんとうに うれしかった。
ままに おてがみを かこうと おもって おへやに はいろうと したとき、ゆうとくんと、はるとくんと、りょうくんと、みなちゃんが、みんな おしあいへしあい しながら あーちゃんの おだんごに さわろうと した。
ゆうとくんが おだんごの いれものを とろうとして ひっぱった。
あーちゃんは だめぇって おおきなこえを だした。
いれものが すこし やぶけて、おだんごが おちそうに なった。
あーちゃんは ゆうとくんを どんした。
かたのところを、つよく おした。
ゆうとくんは、ひっくりかえって、ごんって おとがして、しばらくしてから おおごえで なきだした。
みずのせんせいが はしって きた。
あーちゃんを おしのけて、ゆうとくんのそばに しゃがんで、それから ゆうとくんと いっしょに いむしつに はいっていった。
えんちょうせんせいが どうして けんかになったのって きいたから、あーちゃんは どろだんごが こわれそうになったからって いった。
そうしたら えんちょうせんせいは まゆげとまゆげの あいだに しわしわを いっぱい つくった。
「そうなの。でも、押したのはよくないよ。謝ろうね」
どうして? わるいのは ゆうとくんだよ。
「手を出したらダメなのよ。言葉で言わないと」
わるいことしたら、ぴんされてあたりまえなんだよ。
「彩夏ちゃん、悪いことをしたら謝るのよ」
あーちゃんは なんにも わるくないよ。なんで あやまらなきゃいけないの。
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