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僕は、自分の能力に気付いてから、何人もの人の命を救った。
皮肉なことに、僕が行く先々で、そういう機会に遭遇してしまうのだ。
(それが、特殊な力を与えられた僕の運命みたいなものなのかな?)
そう思うしかなかった。
人を助けるのは良い気分だけど、僕だって怖い。
僕には特殊な能力があるとはいえ、必ずしも成功するとは限らない。
それに、命を落とすような危険な瞬間は、どの場合もとても怖いものだ。
何度、人を救っても、慣れられるようなものじゃない。
それでも、僕はやめることは出来なかった。
使命感等ではなく、その瞬間を見てしまったら、半ば反射的に跳んでしまうからだ。
思いがけないことが起きたのは、そんなある日のことだった。
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