君だけを追いかけていた。だから……

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 りるりんと出会ったのは三年前の夏だった。その日、俺は由布子と地元の夏祭りに来ていた。  夏祭りに二人で行ったとは言え、俺と由布子は付き合っているわけでは無い。お互いに恋人もおらず、プラプラとしていたので、スケジュールも合ったから一緒に行ったってだけだ。由布子は浴衣を着てドレスアップをしていたが、幼馴染の浴衣姿なんて幼少期から見慣れ過ぎていて、はっきり言って欲情などしない。  その夏祭りの特設ステージに、りるりんが所属するアイドルグループ『ラン☆スタ』が出演していたのだ。  一生懸命に歌って踊る彼女達を見て、俺の中の熱い何かがマグマのように沸き起こった。特に、当時十八歳のりるりんの弾ける魅力は、俺を一目で虜にした。  その日から、俺はりるりんの追っかけになった。
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