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翌日、朝一で母さんがすっ飛んで来た。
「辺見君、熱せん妄…だったらしいね?」
「は?」
「何か高熱で異常行動起こすっていう…」
「…んなんじゃ…ねぇし」
俺の荷物は昨日のうちに中町がホテルから持って来てくれていた。
母さんがそれを両手で持ち上げる。
「さぁて、帰ろっか…」
「……なぁ」
「ん?」
「まだ帰れねぇよ…俺」
目元を覆って泣き出した俺に、母さんは
「分かった…」
たった一言、やたらと優しい声でそう言った。
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