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「…朝比奈」
「あ?」
「何…してんだよ?」
「え?何ってキスだよ…お前うるせぇから」
「いや、おかしいだろ⁈何?突き離せよ‼︎キモいって‼︎同情とか…そんなの…」
「落ち着けよ、バカか…」
樹の肩をトントンと優しく叩いてやると、深い呼吸を数回繰り返した。涙で潤んだ瞳で俺を見つめ
「俺、死にたかった訳じゃないから…だから大丈夫だからもう…」
樹は一旦言葉を切り、深く息を吐き出した後
「今までありがとう」
そう言って笑った。
「分かってる。良いんだよ、逃げんなよ…」
樹を強く抱きしめた。
あぁ…あったけぇーな…
死んでたかも知れないって、もう二度と会えなかったかも知れないって…考えるだけで涙が溢れ出して止まらない。
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