第六章

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ただ好きなだけ。 ただ好きな人を好きだと思うだけ。 俺たちは何も間違ってなんかいない。 「俺、お前の事が好きだよ。大好きだよ…」 「…嘘だよ、そんな事」 「中三の時から、樹の事ずっとそういう目で見てた」 「え⁈」 「何?」 「俺より先だったの?」 「…お前はあれだもんな、他のヤツの事好きだったもんな?」 「…」 「で、今は?」 身体を離し樹と真っ直ぐに向き合う。 「…好き。朝比奈が好き。大好きだよ‼︎」 俺が一番好きな無邪気な笑顔でそう言った。
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