第六章
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お互い顔を寄せ合ってもう一度キスをすると、不意に樹が笑い出した。 「俺さ、前にキスした事あるって言った事あったじゃん?」 「…あぁ、
板倉
(
あの女
)
とだろ?クソが」 「嘘なんだ、アレ」 「何だ、見栄張っただけかよ?」 「俺、夢ん中で朝比奈とした事あって…。夢なんだけど、本当はそんなんノーカンなんだけど…でも俺の中だけでで良いから本当だったって事にしたいなって思って…」 「……それってこんなキスだった?」
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