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一太たちがご飯を食べている間、聡太くんのお世話は紗智さんと那和さんと七海さんが二つ返事で引き受けてくれた。
「ねぇ、那和、七海さん」
最初に異変に気付いたのはオムツを交換していた紗智さんだった。
「これ、なんの痕?虫刺されの痕じゃないよね?」
「どれ?」
那和さんと七海さんが覗き込んだ。聡太くんのお尻にはつねられたような、叩かれたような内出血の痕がくっくりと残っていた。確認出来ただけで四ヵ所もあった。
「これ最近のじゃない?」
「真山が聡太くんが泣き止まないからって叩いたとか」
「自分がやられて嫌なことは聡太くんはしないはずだよ」
「だよね」
そんな会話をしていたら、
「どうした?」
遥琉さんが顔をひょいと出したものだからびっくりした。
「バーバ驚かさないでよ」
「そうだよ。心臓が止まるかと思った」
「悪いな。驚かすつもりはなかったんだ。許してくれ。さっきから集まって何してんだ?」
「あのね遥琉さん、お尻をちょっと見てもらいたいの。聡太くんごめんね」
頭を手で支え抱き上げて彼のところに連れていった。
「なぁ、未知。変だと思わないか?ミトンはつけないのになんで靴下を履いてるのかって。陽葵は産まれたばかりだから靴下はつけない。太惺と心望だってかからしいから年中裸足だろ?」
彼の言う通りだった。
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