甘い痛み

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しかしマツバは楽しいどころではなかった。 得体の知れないものがいつ身体に触れてくるかわからないからだ。 なんとか西園寺の動きを把握しようと目隠しの中で目を凝らす。 当然何も見えない。 すると再び、首筋に何かが触った。 今度は先ほどよりはっきりとわかった。 金属やゴム製のような感触ではない。 ふわふわとした柔らかなものだ。 くすぐったさに少し身を捩りながらマツバは答えた。 「は、羽でしょうか?」 「ん〜おしいね。これならわかるかな?」 すると、今度はその柔らかいものが首筋からするすると降下し始めた。 まるで水流でも描いているかのような動きで首から鎖骨へ、鎖骨から更に下へと降りてくる。 そして、たどり着いた場所はマツバの平たい胸の先にある粒だった。 「あっ」 思わず身体がビクッとなる。 そこは敏感な場所だ。 乳暈をくるくるとなぞられただけなのに、たちまち下腹部へと刺激が伝わってくる。 ひくん、と自分の陰茎が勃ちあがるのがわかった。 こういうことは慣れているはずなのだが、やはり西園寺が見ていると思うと恥ずかしい。 それに、目隠しをしていると余計に感じてしまうみたいだ。 せめて声だけでも押さえようとマツバは唇を噛み締めた。 だが、西園寺はマツバの我慢を挫くように柔らかいものを使って乳首を執拗にせめてくる。 乳暈を焦らすように撫で回したかと思えば、柔らかいものが乳頭に押しつけられ、先端をゆるゆるとなぶられる。 指先で弄られるより刺激は小さいものの、積み重なった刺激が次第にマツバの下腹部に溜まり始めた。 「ん…っ、ん…っ」 「わかったかな?」 西園寺が優しい声色で訊ねてくる。
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