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「あうっ…あ、…あぁっ!!」
蜂巣にマツバの嬌声が響く。
未だ目隠と両手の緊縛から解放されてない状態で、マツバは次々と襲いくる快楽に悶えていた。
「あっ、あっ…さい…おん、じさまぁ…」
マツバは目隠しの下で苦悶の表情を浮かべると、何度目かわからない訴えをあげた。
しかし、当然西園寺の姿は見えない。
気配を探ろうにも、下肢から響くモーター音と自分の喘ぎ声で少しも集中できない。
お仕置きという名目で、さっきまで筆でなぶられていた陰茎には振動する淫具が括り付けられていた。
しかも一つだけではないらしい。
裏筋と根元の膨らみ、それに最も敏感な先端から絶え間なく振動が響いている。
おかげで、マツバは強制的に射精を促され続けていた。
最初は勢いよく吹き上げていたが、出すものが尽きてきたのか、今はほぼ、何も出さない状態でイかされ続けている。
淫具での快楽攻めもキツいのだが、一番キツいのは、その間、西園寺はマツバに一切触れてきていないことだった。
部屋にいるのか、それとも近くにいてマツバを観察しているのか、それすらもわからない。
確かに彼になら何をされてもかまわないが、やはり姿が見えないのは不安で仕方がないことだ。
毎日会えないからこそ西園寺との時間はマツバにとっては貴重で、できることならばずっとその姿を見ていたいと思っているからだ。
扉の開閉音はしなかったから恐らく蜂巣内にはいるのだろうが、せめてそこにいることだけでも確認したい。
また腰が勝手にへこへこと上下しはじめる。
褥の上で全身をくねらせると、腹部にまた熱が集まってきた。
ブーン、というモーター音と再び迫り上がってくる快楽の波に負けないように、マツバは必死になって声を振り絞った。
「っん…、んっ、やっ…もうだめ…っ、また…くる…っ、イっちゃいますっ…さい…おん、じ…さま…っ」
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