1 冷酷騎士様と婚約

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1 冷酷騎士様と婚約

私の名前はキャメラ=シャンデリア。 シャンデリア家のご令嬢だ。 年頃になり、私は幼馴染のキルラ=パッションシアと結婚する事がほぼほぼ決まっていた。 キルラの事には好意を持っており、結婚するには不満はなかった。 誠実で、真面目で、イケメンで… きっと幸せになれるだろう。  だが、心のどこかで、激しい突風のようなそんな恋に焦がれる事もあった。 そして、いよいよ両家との話し合いがやってきて、私はドレスアップしてその場に出た。 すると、キルラが言った。 「僕には好きな人が居て、それはキャメラではない。」 と。 その場は凍りついた。 よく聞けば、それは皇女であり、パッションシア家にとっては非常に名誉な事であった。 パッションシア家は私との結婚をとり止めると言い出し、話し合いの場は修羅場と化した。 激しい恋に焦がれていた、とは言っても、まさか婚約破棄されるとは思っていなかった。 私は突如として、売れ残りになった。 そんな私に結婚を申し込む話は来ず… あぁ、このまま大きな商家にでも嫁ぐのか…?と思っていた時… レイゼン=ファフィット様から婚約の申し込みがあったのだ。 そして、彼は冷酷極まりない騎士長として、男女共からものすごく恐れられる存在だったのだ。
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