4# 雨が降ったのはいいけれど

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 「雨だーー!!」「雨だーー!!」「雨!!雨!!雨!!」  突然、灼熱のジャングルに動物仲間達は待望の雨が降ってきて大はしゃぎだ。  「命の水だ!!」「希望の水だ!!」  「生き返るぅーーー!!」「雨うめぇーーーーー!!」  雨が降る中で、翔んだり跳ねたりの大騒ぎに なった。  「雨!!雨!!雨!!雨!!」  密林王の虎のボルキッズも、マンドリル王のジュジュ2世も肩を組んで乾いた大地を潤してくる雨を感慨深く見詰めていった。  ざぁーーーーー!!  「あれ・・・ちょっと待ってよ?!」  ライオンのウルスは、段々ボルテージをあげて雨が降っていく事に気付いた。  ざぁーーーーー!!ざぁーーーーー!!  ドドドドドドドドドドドド!!  「大洪水だーーーー!!」  動物達は血相を変えて、冠水していくジャングルから逃げ出した。  「そんなに雨は要らないよぉーーーー!!」  「早く逃げないと流されるーーーー!!」  「助けてぇ~~~~~~~!!」  豪雨のスコールは、アフリカの大地を水浸しにして乾いていた筈の川は氾濫して一気に周りを水没させた。  「雨はもう懲り懲りだよ・・・」  灼熱の干ばつの荒野での雨乞いからいきなり余りある大雨で洪水で変わり果てた大地を見詰めて、雨晒しのゾウのネリーはため息をついた。  ~干ばつの大地を行くゾウ~  ~fin~  
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