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2️⃣タクシーの中では優しいのに
「お急ぎのところ、すみません、今日は雨すごいですね。先生、急いでいるのにご迷惑をおかけしてしまいました。」
妙に丁寧に、先生に挨拶してみる。
いやいや、別に大丈夫ですよ。
こんな雨の中では、心配だから。
えー心配だからの言い方がかわいい🥹
なんか恐縮する先生は新鮮。
マイさんは、どこまで行くんですか?
わたしは新しく引っ越してきたばかりで、この辺りの地理にはまだ詳しくないのですが、、、
とりあえず駅の方までお願いします。
わかりました。
運転手さんは、、、
病院関係者さんですか?寮のあたりまででよろしいですか?
お任せくださいといい走り出した。
タクシーにやっと乗り込んで、
走り出し、窓の外には雨粒が強く吹き付けていました。
思い出したように、私は先生に尋ねました。
先生、ちょっと気になることがあるんですが...聞いてもいいですか?
変な質問なんですけど、、、
え?なんか怖いな、なんですか?
実は、最近夢で、先生にすごーく似た人が出てきたんですよ。
でも、それってただの夢でしょうか?
先生私みたいな顔の知り合いいますか?
先生は、しばらく考え込んだ後、遠慮がちに少しわたしと反対側の横を見ながら微笑みながら答えました。
夢って、面白いですね。
時には正夢になることもありますから。
えっ、本当に?なんか先生夢とか占いとか正夢とか信じなさそうって勝手に思ってた!
はい、信じるか信じないかはあなた次第です。笑
でも私も夢にはなにか意味があると思っています。
夢はただ現実の見たことや経験や本やテレビ、YouTubeとか聞いた話を想像したこと、記憶を整理しているだけともいわれます。
ですが、、人間に想像できることは実現できるともいいますし、夢は非常に興味深いとおもいます。
しかし、私の専門ではなく、心療内科の先生たちのほうがくわしいですがね。
私は驚きながらも、先生の初めて聞いた長いセリフにびっくりしながら先生の話し方が好きだなとときめいていた。
言葉選び方が独特でクセ強め。
それともクセ強めダメンズアンテナが反応?!なにかがトキメク。
この大雨の日の、出会いがただの偶然ではないような気がしてきました。
そして、タクシーは、渋滞に巻き込まれながら、ゆっくり駅に到着した、このままずっと渋滞でいいのに。
あ、そうだ買い物頼まれてたんだった寮が隣の23才の同僚に。
私たちは降りて、傘をさして雨の中を少し歩き始めました。
あ、先生も、もしかして、コンビニで何か買いますか?
はい、傘一つしかないし行きましょう。
コンビニで、、、
先生って意外と普通の食事買うんだ。
ゼリーの栄養ドリンクとかちゅっと飲んで終わりとか
コーヒー飲んだだけとか偏食そうな勝手なイメージだった。
偏食な曲者男はパス。元彼偏食で、変なやつだったから、そこから学んだ、食事が変な男は幼稚。
先生ちゃんとバランス考えてますね!
えらいです!!
はい。医者は体力勝負、体が資本ですから。
ちょっと照れた感じで、見られちゃったかあみたいな顔してる。
自分が倒れたら誰も助けられないので。
先生は中肉で、きちんと筋肉もあり、背が高くすらっとしていて、胸板はありそうなほどよく引き締まった体型で細すぎず健康的で、引き締まっていてかっこいい。
さっき、あぶない!って引き寄せられたとき、胸板が、意外と厚くて、トキメキが果てしなかった。
先生、今日は、ありがとう。急にお付き合いいただいて、でも、本当に助かりました。
どういたしまして。
またお会いできる機会があれば、お話しましょう。
わたしも楽しかったです。
そう言って先生は少し微笑み、別れの言葉を告げました。
なんか先生ってずっと一緒にいたいかんじ。
離れるのがきゅうにさみしい。
謎の引力となんか仕事中以外はゆったりしていて隣にいると居心地が良いかんじがある。背が高いひとってわりとのんびりしてるよね。
マイはせっかちな男はパスだ。
はじめて一緒に帰ったのに、なんだか離れたくない感じがドキドキ。
もう少し先生と一緒にいたいな。
私は雨の中、先生の姿を見送りながら、心に温かいきもちを抱えながらトキメキと一緒に歩きました。
この日の出会いが、私の日常に少しだけ輝きを与えてくれた。
次の日から、私は毎日先生の活躍を見るのが楽しみでるんるんで、通勤するようになりました。
雨の日にだけ、私に温かい人間味や優しさを見せる先生の存在が、私の心をほっとさせてくれました。
そして、私たちはお互いの距離を雨の日だけ縮めていきました。予期せぬ出会いが、新たな物語の始まりとなるのかもしれません。
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