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チュッ……チュ……と濡れた音が室内に響く。
いつもは「手を洗え、うがいしろ」と煩い広喜が、今日は部屋に入るなり覆い被さるように響司にキスをしてきた。
「ふっ……ん……っ」
息を忘れそうになるほどのキスの嵐に、響司の口から絶え間なく甘い声が漏れた。
「んぅっ……!」
徐々に体の力を失っていく響司の腰をギュッと強く抱き締めて支えると、広喜は更に深い口付けをした。
「あーもう、ほんと可愛い大好き愛してる……!」
思う存分響司を味わったらしい広喜が、響司をすっぽりと自分の中に収めるように抱き締めながら一息に言った。
「ふふっ。僕も!」
響司もそう言って、広喜の胸に顔を埋めながら抱き締め返した。ポワポワと胸に温かいものが広がって、響司はその幸せを噛み締めるように深く息を吸い込んだ。
大好きな暖かな広喜の匂いが響司の中に広がった。
「ヒロってさぁ……」
響司はふと顔を上げ、広喜を見上げた。
「うん?」
ニコニコと嬉しそうに響司を見つめながら広喜が首を傾げた。その緩みきった顔をじっと見返しつつ、響司は淡々と訊ねた。
「ヒロって、性欲とかあるの??」
「せっ……はっ?!」
広喜はゲホッゴホッと盛大にむせた。
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