恐怖の秘密基地

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 正直怖かった。暑いはずなのに何故かひんやりしている上に風が冷たいと感じた。誰かのイタズラなのか、私は怖くて秘密基地に近寄れず、直接友人の家を訪ねて一緒に行く事にした。ここから近いのは昌平の家だ。私は走って彼の家のインターホンを押した。 「……はい、どちら様ですか?」 「卓也です。昌平いますか」  そう聞くとバタバタと走る音が聞こえ、玄関のドアが開いた。 「お前遅いよ、昨日来なかったじゃんか」 「ひっ⁉︎」  私にはこの時昌平の頭が一瞬抉れて見えた。白い脳味噌が見え体の内部が剥き出しに見えて小さく悲鳴を上げた。だがすぐに普通の昌平になり目をこする。今のは何だったんだ。 「どうした? あ、今準備するし待ってて」  そう言われ私は外で待った。暑く照りつける日差しが肌を焼いていく。 「お待たせ! 行こうぜ秘密基地!」  足取り軽く走って行く昌平を追いかけてあの場所へ行くとウサギは昨日と同じところにいた。さっきは木の上にいたはずだ。どうして。 「あ、なあこのウサギ邪魔だよな。昨日もいたし、つーわけで!」  そうして昌平はハサミを取り出した。ふにゃふにゃのウサギを彼は切り出したのだ。腕と足をハサミで切ると中は空洞になっている。彼は頭と腕や足をバラバラにして中身のない着ぐるみをドラム缶の中に入れてマッチを入れ燃やしてしまった。 「うげ、きっもち悪い臭い、やべえ異臭だぞ」
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