天模様

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天模様

 澄み渡る紺碧(こんぺき)の天に向かって俺は大きく伸びをする。身体は、いとも容易(たやす)くふわりと宙に浮き、風船の如く天へ昇って()く。 「楽な事(ばか)りでは無かったが、我ながら良い一生だった」  (しか)し、もしと云うものが()るとするならば、多少平和な世界に産まれたいものだ。  美しい空の(もと)、笑い合いたいものだ。  (あきた)りない。()の世界に。  そうだ。争いが絶えない是の世界に満足したと言えば、それは嘘になってしまうだろう。
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