とある兄と妹の話

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俺は、近くの公園に行く。 短剣の鞘を外した。 その短剣の刃は、ガラスのように透明だった。 普通の短剣とは、明らかに違う。 俺は、短剣を、水に浸した。 こうすれば、短剣の発せられているものが消え、 また、俺からも、それが消えるような気がした。 狼ならば、嗅覚は、何倍にも優れ、俺の匂いも嗅ぎ取れると思った。 だから、襲撃事件は、いつも俺がいない場所で、起こっていたと推察出来た。 俺から、短剣が外されれば、一番欲しい俺の血が、手に入る。 理性では、兄だと分かっていてても、衝動で、近づいてくるだろう。 きっと、襲って来る。 その時、短剣で、マイを刺し殺すしかない。
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