あめふり

1/6
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

あめふり

♪あめあめ ふれふれ かあさんが  じゃのめで おむかえ うれしいな ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン 僕はいつも、雨が降るたびにあの日のことを思い出す。 あの日も、母さんはいつものようにお迎えに来てくれた。 母さんの傘は今どき珍しい蛇の目傘。 なんでも、父さんが母の日に母さんに送ったらしい。 母さんはいつも少し大きそうにしていた。 母さんとその時の僕が入って、丁度いいくらいだ。 そして、僕はそんな母さんが大好きだった。 だから、いつも雨の日が好きだった。 いつも、「雨よ降れ!!」なんて願っていた。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!