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時刻はAM2時過ぎ。
車を降りて
徒歩で散策する事にした。
辺りには星明りで薄っすら
照らされた民家が数軒見える。
田舎の人達は夜更かしをしないようで
窓明かりは全く無い。
散策中、
シャッターの有る民家の傍で
外灯の明かりを1つ見つけた。
近寄ってみると・・・
外灯の下には小玉スイカ程度の
石で組まれた溜升が照らされている。
溜升の中には臭いからして
温泉が溜められている?
・・・いや、
湧いているようだ。
水面の高さは私の腰位で、
そして温泉水が溢れないように
オバーフロー管が水面に頭を
出しているのが見える。
恐る恐る指を近づけてみる。
「アチッ!!」
触れないくらい熱い温泉水だった。
溜升の中を
薄目で覗き込んで見てみると、
籠の中に卵が5個入っているのが
確認できる。
これは
いわゆる温泉卵である。
籠に繋がる紐を掴み、
持ち上げて温泉卵を1つ取り出した。
傍に1個50円と書かれた
木札を見つけたので、
お金を溜升の横に置かれた
木箱に入れた。
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