第0章 序章。

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則子の父親である平時忠は平知盛の母親である平時子の同母弟でございます。 なので… 2人は従兄妹(いとこ)同士に当たるのですが則子は幼い頃よりずっと知盛を慕い続けていました。 則子「知盛様…」 知盛「どうした?則子?」 則子は西暦1154年に産まれ2歳年上である 知盛の事を幼き頃より慕っておりました。 時子「則子は知盛の事が好きなのかしら?」 則子「はい!」 平安時代の婚礼は現代と違い家と家の繋がりを大切にするため…従兄と従妹であろうと周囲の人間が納得すれば婚礼する事が出来る御時世でございました。 だけれど… 時子「可哀想だけどそれは 諦めて貰うしかないかもしれないわ…」 知盛の母親である平時子と父親である 平清盛も同族であるというのに… 何故か知盛と則子の婚礼は認められず 則子の初恋は周囲の大人達により道を 封鎖されてしまったのでございます。 則子「どうして?私が平家の娘でなければ知盛様の妻になれたのかしら?」 知盛「父も母も貴族との婚礼を望んでいる。朝廷での発言権を今より更に強めるため…」 知盛の言葉通り西暦1167年07月09日。 15歳となり元服〈=成人〉を迎えた知盛は、 同じく15歳となった武藤頼兼の娘である明子を正室として迎えたのでございます。 明子「知盛様、 これから宜しくお願いします。」 藤原成親の妹である経子を嫡男である平 重盛の正室として迎えてはいるものの平治の乱で成親は1度清盛に刃向かっていました…。 それ故藤原氏とは違う貴族との縁を結ぶため 武藤家が知盛の姻戚として相応しいであろうと白羽の矢が立てられたのでございます。
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