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二人の魔法
広場には、大勢の人があふれんばかりに詰めかけていた。
「ねぇルルリカ、雨の魔法ここで見せて」
「えっ、でも皆濡れちゃうよ」
「いいから」
私は杖を出す。
ありったけの魔力を込める。
「雨よ降れ!!」
放った青白い光が――広場上空から雨を降らせる。
「うそ、ホントに成功した……」
そして、雨粒が皆の頭に届く直前。
オルガが杖を大きく一振りした。
「水の竜!」
雨が集まり、竜へと姿を変え、空中を舞う。
次の瞬間、弾けるように竜は散り、その霧に光が当たり――巨大な虹が出現した。
わぁ! と歓声があがる。
私は思わず、オルガに抱きついた。
「オルガ、これからもずっと友達でいてね!」
「もちろん、ルルリカ」
「勇者一行に栄光あれ!」
王様の声が響く。
万雷の拍手に包まれ、私達は顔を見合わせて、笑った。
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