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勲章
あれよあれよという間に、城の大広間、それもど真ん中に立たされる。周囲には着飾った人達がいて、数段高いところにいる王様の後ろから陽の光が降り注ぎ、頭上にはシャンデリアがきらめいている。目がちかちかした。
「ルルリカ・グレンフィルド。この地より勇者一行をよくぞ助けてくれた。礼を言う。
褒美を受け取れ」
王様の家来が、宝石のついた勲章を服につけてくれた。
次々と一行に褒美が渡される中、私は隣のオルガにささやいた。
「オルガ、これってどういう……」
「どうしたの? 勲章は当然よ。ルルリカはいつも助けてくれたじゃない、雨の魔法で」
たっぷり十秒は私、固まったと思う。
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