井の中の蛙、大海の如き愛に溺れる

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「チッ駄馬め……いっそのこと付き合ってるって公表しちゃう? 例えば圭ちゃんの顔だけ隠してカップル限定の食べてる写真とか載せればユニコーンも湧かないだろうし。そうしよう!」  毒を吐くと微笑を浮かべ、わたしに「最近ブログ始めたんだー」と言ってくる鮫洲さんの瞳は相変わらず凍てついていて、ユニコーンとかを理由に別れるのは無理そうだった。 「いや、けど普通のお付き合いだったら良いかもしれないけど……わたし達だからちょっと問題がありそうな」 「むしろ最近は私たちみたいな関係を支援する動きもあるし問題ないんじゃない?」  たしかに、最近そう言ったニュースをよく見るけど、それはそれとして。 「けど、鮫洲さんにわたしが釣り合ってないのは変わらないし……やっぱり別れたほうがいいかなって。大丈夫、きっと鮫洲さんならすぐに彼女出来るはずだから!」  実際、鮫洲さんなら一週間もしない内に彼女の一人や二人……或いはゾウアザラシ並の大ハーレムを築いているかもしれない。  なんて考えていると。
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