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シャワーでも浴びようかなと思っていた時だった。
ピンポーン
突然インターホンが鳴った。
誰だろう?
「はい」
「俺ー、開けてー」
修!?
あれ、セフレやめるんじゃなかったっけ?
混乱しながらドアを開けて出迎える。
「怜央ー」
うわ、酔っ払ってんじゃん。
抱きついてくる修を、引き剥がしながらとりあえず座らせる。
水を用意して、差し出しながら話を聞くことにする。
「どうした?
なんかあった?」
水を一気に飲んで、口を尖らせながら「別に」と一言。
追い返すわけにもいかないし……
思案していると、目の前に修の顔が近づいてきた……
「ん……
なにやってんの?」
「んー?チュー」
「こら、酔っ払っい
やめろ」
「えー、ヤダ」
また構わずにキスをしてくる。
舌まで入れてきて、股間を弄り始める。
酔っ払いのくせに力が強くて引き剥がせない。
甘えモードに入ってる。
こういう時の修は絶対にやめない。
はぁ、しょうがない。
もう1段階スイッチ入れて、やっちゃうか。
修の耳元にこう囁く
「いいよ、めちゃくちゃにして」
その言葉を合図に修はリミッターを外して襲いかかってきた。
修がやる気なんだから俺悪くないよね?
やっぱり修に抱かれるのは気持ちがいい。
途中で思わず「俺、修以外の人で満足できるのかな」と呟いてしまった。
修は「誰か探すの?」と聞いた。
その顔がなんとも言えない寂しそうな表情で、どうしてそんな顔をするんだろうと不思議に思った。
さんざんやり終わったあと、修は眠ってしまった。
とりあえず体をきれいにしてやって、自分はシャワーを浴びる。
鏡を見ると首筋にキスマークをつけられているのに気がついて舌打ちする。
見えるところにつけるなって前も言ったのに――。
シャワーを浴びると猛烈な睡魔に襲われて、修の隣になだれ込んで目を閉じた。
明日はどんな言い訳を聞ける事やら……。
翌朝目を覚ますと修はいなかった。
机の上にごめんと書かれたメモだけが置かれていた。
「別に謝らなくていいのに」
追い返せばよかったんだろうか?
今度来たら追い返してやると鼻息荒く決意を固めた。
それから2週間
修からはなんの音沙汰もなく、ほんとうに解消するんだと思うと、ほんの少し寂しくなった。
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