目覚めると競走馬になっていた!

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 コーナーを回って最後の直線、俺は2番手、血走しり野郎の後ろにつけた。  血走り野郎の外に進路をとって追う、だが差は縮まらない。  くそ! こいつ、さすが1.8倍、強えぇ。  全力で駆ける。  くそー、どうすればいい、考えろ! 相手は馬、俺は元人間だ! 必ず何か勝つ方法がある!  人だった時、こんなに懸命になったことはあったか?  なぜか、人だった時のことが頭に浮かぶ。  人間だけだな……一度も死ぬ気で頑張らなくても生きていけるのは……  グイッ!  突然、女性騎手が右の手綱を引っぱる、進路が右に寄って、先頭を走る血走り野郎の後ろになった。  な、なんで?    
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