想い出が始まる前に

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"紹介の会"はいい感じに話が弾み、また4人で飲みに行こうという話になった。砂都ちゃんは名波君より翔也を気に入ってる様に見えた。 「じゃあ、今日はこの辺で」 店を出て解散しようとしたタイミングでわらわらと5人の男が集まって来た。 「賢どうだったー?」 「いや、来んなよ」 「何お前ら、見るために来てたの?」 どうやら2人の仲間らしい。 「ウザ。行こう砂都ちゃん」 「あ、うん…」 集団を背にして駅に向かう。 「きゃ‼︎」 突然砂都ちゃんがよろけた。 「やだ‼︎バッグ」 走り去って行く男が砂都ちゃんのバッグを持っていた。 「嘘でしょ⁈」 引ったくり初めて見たー‼︎ ドラマみたいな状況に驚きつつ、とりあえず走り出していた私。追いつける気がしないけど、とにかく走らなきゃ。 「葉月ちゃん‼︎」 遠くから翔也の声がした。
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