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「葉月さん、夜空いてますか?」
「空いてますよー」
「お願いします‼︎」
「…またか」
2つ下の砂都ちゃんに定期的に誘われる出会い系のパーティー。私、全く焦ってはいないんだけどね。女性は基本無料だし、予定のない時は付き合いで参加している。
「今日はどこで?」
「立川ですッ」
ふんわり女子の砂都ちゃん。毎度誰かしらとカップル成立するんだけど、続いた試しがない。
雑居ビルの一室に並べられた向かい合わせの椅子。バインダーに挟んだメモ用紙にペンをスタンバイさせる。
「柳瀬、葉月さん」
「あ、はい」
「素敵な名前ですね」
「ありがとうございます」
「会社にお勤めなんですね?どの様な…」
男性陣が1人ずつ席をズレていき3分ずつのトークをする。同じ様な会話を繰り返す苦痛の時間。参加する度に思うんだけれど、この3分のトークで一番のお気に入りを見つけろってのは無理があるわ。
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