想い出が始まる前に

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… 「瑶ー‼︎ナイッシュー‼︎」 「続いて行くぞ‼︎」 「っしゃー‼︎」 体育館に響くシューズの音。ドリブルの音。パスを受ける音。息づかい。歓声。鳴り響くブザー。胸が高鳴る私の青春の全て。 「勝って‼︎」 祈るしかできない私。 瑶…。 高校最後の夏はインターハイ2回戦で終わった。 「ごめん」 瑶が言った。 私は何も言えずにただ首を横に振るだけだった。 唇を噛み締めている瑶に涙はなかった。 今日の瑶の事、絶対に忘れない…。
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