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「明日は久しぶりに服でも買いに行こうかなって」
「ふぅん、俺とはいかないのに?」
「行きたくないわけじゃないですよ。でも、せっかくのお休みに私の買い物につき合わせるのは嫌なんです。亜希君がどれほど忙しいのか元マネージャーなので知っているので」
「…だからさぁ、いいんだよ。俺のことはどうだって」
自分でもタフな方だとは自覚している。
長年結構ハードなスケジュールで生活してるから慣れているのだ。
それなのに彼女はまずは俺の体調やスケジュールを優先して彼女らしい要求一つしない。
「どうだってよくないですよ!体調崩したらどうするんですか。休めるときには休むんです!」
「急にマネージャーみたいなこと言うじゃん」
「……だって、」
「本当は俺だってえまの買い物に付き合いたいってこと覚えておいてよ」
「はい、わかってますよ。亜希君は優しいから。でも私はこうして一緒に過ごせるだけで幸せなので」
仕事中はきつく結ばれた唇が俺といるときはきゅっと可愛く上がる。
それを見るのが好きで仕方がない。
こんな表情を見られるのは俺だけでいいと独占欲が掻き立てられる。
「ごちそうさまでした。めちゃくちゃ美味しかったよ」
夕食を終えると、風呂に入り明日も仕事があるため早めにベッドの上で横になる。
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