未来のカード

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「また、何かあればご相談に来てくださいね」 私は営業用笑顔で、彼女を見た。 次に来る時は、 詐欺の問題かもしれないと思いつつ・・鑑定金額表の数字を指さした。 彼女は、優雅な手つきで籠バックを開け、数枚の千円札を机の上に置いて、 ふわっと立ち上がった。 妖精のような空気感。 そして、何事もなかったように立ち去った。 妖精は年をとっても、変化をしないという。 彼女は、ニンゲンの皮をかぶった妖精なのかもしれない。 ふと気になって、私は千円札が本物かどうか、透かして確認した。 何はともあれ、不思議なお客さんだった。 おわり
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