早くにげろう おまえはヤンデレに狙われた!!!

12/67
前へ
/67ページ
次へ
自分とぶつかり合い転びそうになる宮崎愛を目の当たりにして、俺は彼女の手を掴み、その勢いで彼女の肩を抱きついた。 「大丈夫?」 「へっ?あっそっの......」 俺の腕に倒れた宮崎愛はもうすっかり赤面になり、緊張してどもってしまった。 ヤバい!今回のループ俺は愛と付き合っていない、こんななれなれしく下の名前を呼ぶじゃダメだ。 急に後ろからの冷たい視線を感じて、俺は慌てて彼女を放した。 「あっ、ごめん、それじゃあお先に」 こう愛と告げて、俺は早歩きで廊下から離れた。 間違いない、先の視線は俺を狙ったヤンデレだ。また彼女に俺が他の女の子と一緒にいる姿を見られた。 今さらどうにもならない、状況次第に臨機応変しかないだ。 家に戻った俺は自分の部屋のドアの錠に鍵をかけ、窓を開けて通風も確保した。そして、小学生の頃に買ったバットを手に握りしめ、部屋の隅にしゃがんで犯人を待つ。 夜になり、眠くなっていた俺は突然「カチャッ」という音を聞いた、玄関の鍵が開かれた!
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加