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「実は、あたし、山田先輩のことが好きです!付き合ってください!」
目の前に頭を下げて告白してくれた宮崎を見た俺はちょっと混乱した。
「えっ?実は......俺も......」
自分は宮崎愛が入部以来ずっと彼女のことちょっと気になってて、慎重で仲良くなろうと思ったんだけど、まさか向こうが先に告白してくれた。
「本当ですか!嬉しい!」
彼女は目じりの雫を拭い、どうやら嬉しすぎて涙さえ出ちゃった。
こうやって俺二人は一緒に帰ることになって。最初の恥ずかしさから離れ、手も繋いだ。
......
「あたしの家、そっちで......」
道の交差点で、宮崎愛は別れを惜しむ様子で俺を眺める。付き合ったばかりから、俺ももっと彼女と一緒に居たい。
「家まで送ってやるよ」
「いいですか?嬉しい!」
愛ちゃんの可愛い反応を見た俺も、幸せの感情に心を満たす。
「先輩!気を付けて!!!」
急に叫んだ愛が後ろに突き込んで、俺を後ろにカバーした。
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