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絶叫した俺は手中のメモを捨て、布団に潜り込んだ。自分の腹を押さえ、さっき刃が腹部から刺し出した光景は今でも鮮明に脳裏に焼き付き、身体は思わず震える。
“カチャッ”
「どうしたお兄ちゃん?」
「ああああ!!!俺に近づくな!!」
布団に頭を覆い、俺はベッドに震える。
「具合悪い?悪夢した?」
妹の玲が心配そうに近づき、俺の様子見ようとしたんだけど。俺は布団をしっかり握って、全然布団から出なかった。
「うん、ちょっと、悪夢した」
まるで錆びた歯車が擦り合うような音が俺の喉から出て、自分すら聞かなかった低い声だった。
「水持ってきますね、それに兄さん何が食べたい?私が作ってあげっ......」
「お願いだから、一人にさせて」
妹の話しがまだ終わっていない時に、俺が声を出した。
玲は俺の怖い声にビビらせて、おどおどと俺の部屋から出た。
静かに戻り、俺はやっとリラックスしてベッドに倒れた。精神的な疲れが俺の意識を破り、このまま深く寝ちゃった。
......
重い
......
息ができない
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