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「なんていうか……、達哉さんいい人なんですけど、恋愛対象としては違うかなって。あ、でももし良ければこれからも友達として、よろしくお願いします」
そう言って、屈託なく笑う彼女は、やっぱり可愛かった。
結局、追い求めた理想も彼女も、手には入らなかった。
だけど、ある意味‟自信”は手に入ったのかもしれない。本来の自分と向き合うといった意味でのこの自信は、今後も揺らぐことはないだろう。
先ほど目にしていた青空は、気づけば黄金色へと表情を変えていた。
どうやらもう、汗だくで走る必要はなさそうだ。
《完》
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