理想の先

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今までの自分を知らない女性と出会い、自信と共に彼女も手に入れる。これ以上の幸福があるだろうか。いや、ない。 さっそくアプリに登録した俺は、カツラを装着した自分の姿を何十枚と自撮りした。うん、どの俺もイケている。 そして一番写りの良い写真を使い、出会ったのが俺より1つ年上の(ハルカ)さんだった。 ルックスも良ければ、性格も穏やかで優しい。おまけに巨乳だった。 こんなにも和やかで女神のような女性が、日本にまだ存在していたとは。 「達哉さんは仕事を頑張っていて素敵ですね」 2回目のデートの最中、仕事についてつい熱弁してしまった俺に向けてくれたその笑顔が脳裏に焼き付いて、その日の晩は眠れなかった。 そして今日は、彼女との記念すべき3回目のデートなんだ。 今日、今日ですべてを決めようと思っていたのに……!
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