晴れ男君と雨女さんの運動会

待ちに待った運動会

　先生がしぐれさんを気遣います。

「しぐれ、本当に出るのか？　無理するな。いやな思いをするだけだぞ」

　女の子は大きく首を横に振ります。

「無理じゃない。私、運動会出たいんです！」

「やったあああ！」

　ひなた君は、しぐれさんの手を取って飛び跳ねました。

「うわああ、エロエロじゃん」
「お前らできてんだ」

　クラスのみんなは、はやし立てます。しぐれさんは恥ずかしさのあまり、ひなた君の手を振り払います。
　ひなた君のかおは真っ赤に染まりました。

「違うよ！　みんなが運動会に出るからうれしいんだ！」

　ひなた君はムキになって否定したのですが、かおがどうしてもニマニマと、くずれるのでした。