雨女さんはひとりぼっち

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 ひなた君は、教室の隅っこにいるしぐれさんに声をかけます。 「みんなと話そうよ」  しかし、しぐれさんは首を振ります。 「私は底辺だから、かかわらない方がいいよ」 「関係ないよ。みんなも友達が増えた方が楽しいだろ?」  が、クラスのみんなは戸惑うばかり。 「ほらね。私は本、読んでるからじゃましないで」  しぐれさんにそっけなくされてもひなた君は、毎日、話しかけました。  すると少しずつ、しぐれさんに話しかける子が増えてきました。  しぐれさんは、ひなた君の輪っかに入ることはなかったけど、休み時間、女子たちと話すようになりました。  秋の運動会がやってきました。
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