わたしはどこまでも追いかける

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「きゃっ!」  わたしが木のそばを通り過ぎようとした時のことだ。木のうろから枝のようなものが飛び出してきた。  わたしはとっさに身をかわした。  何かがどさりと落ちる音が聞こえたので、そちらに視線を向ける。  そこには木の枝のようなものがあったのだが、それにしては妙にくねくねしている。  よく見てみる。それは蛇だった。見たところ全長は一メートル弱くらい。マムシみたいな模様をしているからか、周囲の落ち葉にまぎれて、いまいちわかりづらい。体形はマムシというよりもハブに似ている。三角形の頭に瞳の細い目が付いた凶悪な面構え。きっと猛毒を持っているに違いない。  わたしはその場から離れた。幸いにも蛇は追いかけてこなかった。
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