Moon River - 4

4/6
2099人が本棚に入れています
本棚に追加
/345ページ
 熱々の湯気が立ち上ったラーメンを二人は食べ始めた。 一口食べた美月は、 「美味しい!」 と、びっくりした顔で言った。 「だろう? ここの味噌ラーメンは味噌が一味違うんだよ。コクがあるけれど さっぱりしていて、秘伝の味噌だよな、おやっさん!」 「おうっ、うちの自慢のかーちゃん秘伝の味噌だからな!」 そう言って笑った。 「ゆっくり食べて行ってな」 と、主人は美月に微笑んで言うと、少し離れたベンチに煙草を吸いに行った。 「私ラーメンの中で味噌が一番好きなんですが、これは今まで食べた中で一番おいしいかも」 そう言って美月はふーふーと熱いラーメンを必死ですすった。 それを見ていた海斗は、 「喜んでいただけて光栄です」 と、かしこまって答えた。 ラーメンを食べ終わると、海斗が会計を済ませてくれた。 「ごちそうさまでした」 と、屋台の主人に言って、二人はその場を離れた。 美月は海斗にも、 「ごちそうさまでした」 と、お礼を言った。 「どういたしまして」 海斗は笑顔で答えた。
/345ページ

最初のコメントを投稿しよう!