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熱々の湯気が立ち上ったラーメンを二人は食べ始めた。
一口食べた美月は、
「美味しい!」
と、びっくりした顔で言った。
「だろう? ここの味噌ラーメンは味噌が一味違うんだよ。コクがあるけれど
さっぱりしていて、秘伝の味噌だよな、おやっさん!」
「おうっ、うちの自慢のかーちゃん秘伝の味噌だからな!」
そう言って笑った。
「ゆっくり食べて行ってな」
と、主人は美月に微笑んで言うと、少し離れたベンチに煙草を吸いに行った。
「私ラーメンの中で味噌が一番好きなんですが、これは今まで食べた中で一番おいしいかも」
そう言って美月はふーふーと熱いラーメンを必死ですすった。
それを見ていた海斗は、
「喜んでいただけて光栄です」
と、かしこまって答えた。
ラーメンを食べ終わると、海斗が会計を済ませてくれた。
「ごちそうさまでした」
と、屋台の主人に言って、二人はその場を離れた。
美月は海斗にも、
「ごちそうさまでした」
と、お礼を言った。
「どういたしまして」
海斗は笑顔で答えた。
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