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(私の背は追いかけるに足るものだろうか) ここに来て、ふとそんな考えが浮かぶ。 直ぐに雑念などいらないと思ったが。 不必要な考えに囚われた分だけ、勝利への歩みは遅くなる。 強く、目頭に力を込めた。 だが、余計な思いはさらに浮かんでくる。 この期に及んで、私は怖じ気づいているのか。 亡くなった父親にそっくりな表情をするようになったと母は言うが、あの人に追いつけたとは到底思えない。 思うだけでも私にはまだ傲慢な行いだ。父ほどに立派な人を私は知らない。 いつか必ずと追いかけた背は常に遠く、そして広く優しく力強かった。 願うのは、故郷に残してきた息子に恥じることない生き方であり、誇れる父親像だ。 たった二人、バディを務めた戦友と辺境の地に孤立させられても生き残り、無事に帰還した英雄だと今でも口伝えに褒め称えられる父には遠く及ばなくても。 もっともその二人の英雄も次の戦地では敵知性体の手によって滅ぼされたが。 これは私の弔い合戦であり、人類の未来を賭けた戦いの一つだ。 そう思った途端、短いメッセージが脳裏を流れる。
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