微熱２

77 S

　ベルトを外して、硬いボタンを震える指で外した。
　すっごいドキドキしてる
　ドキドキし過ぎてジッパーのスライダーが掴めなくて、もたもたしながらようやくジッパーを下ろした。

　…やば…っ
　す…っご…っ

　くいっと顎を掬われて口付けられる。口の中を舐められながら、下着の中に手を入れられた。おしりを撫でられながらズボンと下着を一緒に下ろされていく。勃って引っかかってる性器を触られてびくりとした。
　も、やばい…
　心臓の音が部屋中に響いてるみたいに感じる。

「…わ…っ」
　ぐいっと抱き上げられて、胡座(あぐら)をかいた匡也の膝の上に乗せられた。
　ぎゅうっと力一杯抱きしめられてくらくらする。
　匡也の匂い

「…詩音」
　オレの大好きな匡也の甘く低い声。
　ちゅって耳たぶにキスをされた。
「俺の方向いて、俺を跨いで座って？」
「え…？」
「くっつけて、一緒にしよう。…な？」

　一拍遅れで意味を理解して、体温が一気に上がっていく。
　そういうのもあるんだ…っ

　ドキドキ　ドキドキ

　裸で人を跨ぐとか、ありえないぐらい恥ずかしい。
　でも…したい
　匡也の肩に手をかけて、もじもじと脚を動かしていく。
　匡也がオレの頭や額にキスしてくれてる。

　脚を開くのがめちゃくちゃ恥ずかしい
　匡也が下を向かないように首に腕を回してキスをした。自分から舌を入れて匡也の歯列をなぞる。匡也の舌が絡んできた。
「…んっ」

　匡也が大きな手でオレの背中を支えるように抱いた。
　あっ、今ちょっと当た…っ
　びくんと跳ねる身体をしっかり押さえられる。キスは唇が触れてるだけ。
　圧し当てられた匡也の硬い性器の感触と、2人分をまとめて握った匡也の手のひらの熱さ。
　それだけでもう、たまらなくて腰が震える。
「あ　あ…、あっ」
　どうしよう　どうしよう　これ…っ

　すごい気持ちいい…っ

「…詩音、可愛い…。すげぇ溢れてくる。気持ちいい？」
　上がってしまう顎に口付けてくれながら、掠れた声で匡也が言う。
　頷くのも難しい。息をするのだって大変なのに。

　自分でするのと全然違う。
　大好きな匡也の手で、匡也のとくっつけて擦られて、あっという間に昇りつめてしまいそうになる。

「返事もできねぇくらい、かな？」
　くすって笑った匡也が、少しずつ手の動きを速くしていく。
「あ、あ、や…もう…っ」
　いつもはこんなに早くないのに
「出そう？」
　匡也の声、ちょっと意地悪な感じ。でも格好いい。
「…だ…って…っ」
　溶けそうなくらい気持ちいい
「…やっば。かわいー…」

　匡也の硬い指先が、オレの先端の濡れた窪みをぬるぬると撫でる。
「あ　あ　あ、それ…っ」
　そんなことされたらもう…っ
「いきそ？俺ももうやばい…っ」

　うん、うんって頷いたのと達してしまったのはほとんど同時だった。
　頭が真っ白に痺れて腰が勝手に揺れる。手を離されて不安定になった性器がゆらゆら揺れた。
　大きな手に後頭部を優しく押さえられてキスをした。
　カラカラになった口の中を舐め回されると、さっき出したばっかりなのにまた触ってほしくなる。

　あ
　熱いの、お腹にかかった