80 S

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 匡也の大きな手の長い指が、慎重にオレの内側に入ってくる。  優しく優しく圧し広げるように内壁を撫でられて、腰から足先まで熱くなってくる。 「…っ、ひぁ…っあ、あ、あ…ん…っ」  なに?いま、すっごい…っ  びくんと脚が跳ねた。余韻で身体がじんじんしてる。 「ここ、気持ちい?」 「あ、あ、あ…っ」  声止まんない  なに?なんで?  すっごい気持ちい…っ 「や…っば…」  指がスッと引き抜かれて、ホッとすると残念がごちゃ混ぜになる。  強い快感はちょっと怖い 「…詩音、色っぽすぎてやばい…」  匡也が上からオレを覗き込みながら、濡れた指で太ももを撫でてくる。  ちゅっとキスをしながら奥の入口を撫でられて、そこもくちゅって水音を立てた。  …怖いけど、触ってほしい  唇を開いて、舌を入れてってせがみながら、指も入れてって思ってる。  あ、あ、なんか、さっきとちがう…っ  ゆび、2ほん…っ 「痛くない?平気?」  オレの様子を見るように、2本の指は入口の辺りまでで止まってる。    もっと、奥まで… 「…へい…き…っ、だから…っ」  入れて、なんて言えないから匡也を見つめて唇を噛んだ。 「…じゃあ、ちょっとだけスピードアップ、してもいい?…俺がもたない」 「う、うん…っ、あ、あっ」  ぬぷっと指が入ってきた。内側を広げようと2本の指が内壁を撫でる。  匡也、ゆび、長い…っ 「…あ、んっ、や…っ」  さっきの所を指がかすって、またびくっと脚が震えた。 「ここ、だよな。もっとしてあげたいけど、もちょっと待って…」 「…ま、つ…?」    怖いの、ちょっと減ってきてる 「うん、もちょっとな」  あやすように鼻の頭にキスされた。そしてまた、長い指が身体の中で動く。  やば…  どんどん「怖い」が小さくなってく。  入口を広げるように指を回されるのも、道をつけるように指を出し入れされるのも、もう怖くない。  だって匡也の指はすごく優しく動いてくれる。  痛いことなんかなんにもない。  ただ、時々あの場所をかすめてくのがもどかしい。  なか、きもちい…っ  先走りがとろとろと伝い流れていくのが感触で分かる。 「…あ…っ」  ゆび…、ぬかれた… 「…もう、だいじょぶそう、だから…いい?」  開いた膝を掴んで、匡也が脚の間に入ってくる。  はやく 「…うん、…いい、から…」  はやく はやく  匡也がゴムの包みを破いてる。  そっか、着けるんだ  つい見ちゃう  あ…やば…っ  奥が…っ  ずくんってなって喉がごくんと鳴ってしまった。  匡也がオレを見てくすっと笑う。  はやく…はやくはやく
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