27人が本棚に入れています
本棚に追加
第28話 体感温度を疑う 2
【side しん】
さむいさむいさむい。
急に冬が来た!
やっぱり、冬来るのか~と思いながら、もこもこの上着を着込んで、寝室から毛布を一枚引きずってきた。
あー。おこたが恋しい……
カズがお風呂にたってしまったから、余計に隣が寒い。早く戻ってきてほしい。でも、ゆっくり温まってもほしい。
一人毛布を巻き付けながら、携帯を弄って時間を過ごす。
そこから半時間が過ぎたころ
「お風呂あがったよー」
タンクトップ姿で元気にカズが登場した。
その姿に、僕はおもわず二度見する。さすがに下は長いのはいてたけど…それでも、だ。
「ちょ!なんていう恰好してんの?!」
「え?なんて・・・・変??ん?だって・・お風呂上り、だよ?」
「だからじゃん💦薄着過ぎる!湯冷めしちゃう」
「いやいやいや。あっついんだって」
「寒いって・・絶対寒い!!この毛布貸してあげるから!」
「要らないよ~~」
毛布を持つ僕と、タンクトップ姿のカズとの攻防戦が始まる。
「いい子だからこっちおいで!保温してあげるから!」
「保温は必要ないの!(笑)むしろ、冷ましてるんだから」
「・・・冷まして???今は冬だよ?!カズの体温がバグってる~~!!」
「これで、正常なの! ほら!しんちゃん寒いんなら温めてあげる。俺は、アイス食べるけど」
・・・・・アイス。
おいで。と手を広げながらカズは冷凍庫からアイスを取り出した。
「・・・・・・・チョコ混じってるバニラのやつ」
「しんちゃんも食べる?」
僕は頷いて、毛布を手放しアイスをGET。
寒いけど、寒いからこそおいしいアイス。
食べ終わったら、カズに服着せねば!と、強く誓い、毛布を握りしめた。(美味しいけど…芯から冷える…)
最初のコメントを投稿しよう!