まほろ通り−記憶の中の商店街−

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　『時をかけるバス』は我が家が契約している配信サービスでもちゃんと配信されていた。あらすじを見ると、時空を駆けるバスに乗ってしまった主人公が昭和時代に飛ばされるというストーリーらしい。制作年は今から七年前。主演もヒロインも知らない聞いたこともない役者が演じている。そのせいか評価は星2となかなか厳しい。
　とにかく内容の確認だと、僕は再生ボタンを押した。別に映画を視聴するつもりはないので該当シーンまで早送りしながらチェックする。
　そのシーンは意外と早くにやってきた。バスから降りた主人公が“まほろ通り商店街”と書かれたアーケードを潜っていくシーン。
「これだ……」
　アスファルトで舗装された“まほろ通り”、昭和チックな店、そして商店街の入り口にある“まほろ通り商店街”と書かれたアーケード。